平成27年3月2日 取材 写真 文 前田真司 出羽桜酒造は将棋の駒で有名な山形県天童市にあり、駅から2キロほどの所にある、おそらく中規模な蔵元です。「桜花吟醸」という吟醸酒が著名でその名の通り、口に含むと華やぐ味わいの桜花吟醸酒です。日暮里では駅前にある「中村屋丸康酒店」で出羽桜酒造の全種類の取り扱いが可能です。前田酒店では二代社長の縁で取引があり、現在「桜花吟醸酒」と「雄町吟醸酒」の2種類を販売しています。 山形県天童市 出羽桜酒造 株式会社 明治25年(1892年)創業 |
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秋田酒造の翌日の取材です。3月で同じくひな飾りがありました。 |
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雪が降ったりやんだりの3月2日でした。 |
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いわゆる自家精米の蔵元であり、品質に磨きをかけておられます。 |
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酒米「山田錦」を精米歩合45%まで削ると写真のように美しい姿になります。削るのに24時間以上かかる繊細な原料米の姿です。 |
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米を蒸す前になります。左側が米を水に浸していて、右側は水を切った状態、この後すぐに甑で蒸されます。 |
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蒸気が湧き上がる姿は壮観に感じます。 |
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タイミングが合い、蒸し上がりの極直前を撮影できました。 |
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蒸し上がり直後、蒸気の中で職人の手が入ります。 |
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蒸し上がった酒米は麹作りに適した温度まで下げられ、麹を作る部屋「製麹室(ムロ)」まで運ばれます。製麹室は温かいので「ムロ」とも呼ばれます。写真は布にくるまれて運ばれた蒸し米で、これから台いっぱいに薄く広げられ種麹菌を撒いていきます。 (※ 300926追記 一般的には製麹室の「室」の字を読んで「ムロ」と呼ばれています。温かいから「ムロ」ではありません。それを踏まえた上で、酒造りの中で「ムロ」と言えば「温かい」を想起します。) |
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麹を作る職人を昔風に言うと「麹屋」と呼ぶそうですが、写真では麹屋さんが種麹を蒸し米に撒く準備をしています。蒸し米に青っぽい棒状のモノが見られますが、麹米の温度を測る温度計が何箇所かに備え付けられます。 |
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種麹は大変軽いので余計に飛散しないよう黙って撒いて行きます。 |
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種麹は別名「モヤシ」とも呼ばれ、ムロがモヤシ色に染まっていきます。 |
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麹屋さん。 |
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種麹が満遍なく蒸し米に貼付いて良い麹となるように掻混ぜます。 |
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ムロの麹屋さん。 |
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写真は製麹室での作業が終わっていわゆる「出麹」した麹で、冷ますために「枯らし」の作業を行っています。製麹室で丸2日くらい、枯らしで約1日くらい、仕込みに用いる麹が仕上がるには丸3日あまりの時間と手間を要します。 |
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枯らしまで済むとそうでもありませんが、製麹室である程度、麹作りが進むと「栗香」と呼ばれる、文字通り栗のような良い香りが麹から発せられます。 |
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